壊さない乗り方 について考えてみる

いろいろあって、間が開いてしまいました。

久しぶりの追加になります。

今回は「壊さない乗り方」について考えてみようと思います。

とはいえ、壊れるときの要因はいろいろある ので、どちらかと言えば 壊れずらい乗り方 というほうが正しそうですが。

■バイクや車が「壊れる」要因について考えてみる

壊れる要因は、つまるところ「限界を超える」と言うことになるでしょう。

でも、限界を超える と言っても、中身にはいろいろあるでしょう。

たとえば、ぱっと思いつくものでは、

・過大な負荷
・損耗(磨耗)
・使用期限(使用限界)の超過
・使用環境(温度)
・誤った使い方
・その他の突発的な要因。(事故、いたずら等の不可抗力を含む)

これらがあげられます。これら以外にも実際にはあるでしょう。

ですが、上に挙げた例だけでも、これを無視して運用すれば、おのずと壊れるものです。

突発的な事象という要因以外は何とか回避は可能なので、その部分だけでも、実際に、どうすれば回避できるか考えてみましょう。

 

■壊さないためには(1) [メンテナンス]

やはり基本は日々のメンテナンスでしょう。

OIL漏れの有無、OIL量、汚れ、緩み、亀裂、などを確認し、想定された状態になっているかチェックしておくことは重要です。

当然、対処が必要な場合にはしっかり対策を打ちましょう。「何か起こる前の対策」がポイントです。

特にロングツーリング前には一通りチェックすると良いでしょうね。

そうすれば、たとば OIL漏れがあっても (本来は良くないけれど) 、漏れているのがドレンプラグ周りからで、かつ軽微ということを事前に チェック済みであったなら、「ひとまずはOILを携行しながら走行する」と言った対処も可能でしょう。修理依頼も軽微なうちなら安くて済みます。

事前にOIL漏れがあることがわからなければ、OIL切れでアウトです。そして通常、その場合の修理費は「とても高く」つきます。

 

■壊さないためには(2) [使用条件]

 いかに機械的に万全であっても、使用方法に誤りがあっては結局壊れてしまうものです。ですから、使用するものの機械的限界を超えない
ようにすることは重要です。
 オーバーレブ、オーバーヒート、は当然あってはならないことです。使用中も、車両の状態の把握に勤めましょう。
 まれに 過積載 という原因も有るかもしれませんし、極端に条件の悪いところの走行(悪路など)も原因になるかも知れません。車両への過度の負荷(想定外の使用方法)となることを回避することも重要です。

 

■壊さないためには(3) [操作方法]

 操作方法を考えることも重要でしょう。
 たとえば、高速道路をハイペースで走行する場合、一番気にしなくてはいけないのはどういったことだと思いますか?
 速度…それも重要でしょう。速度超過は法的に見てもNGで、車両への負荷も高まる行為といえますね。
 ですが、今回のメインテーマは「壊さないこと」。それに対する一番重要なことはほかに有ります。
 それは、
「負荷を一定にする」
「一定の状態を保つ」
 ことです。
 ここでは負荷の大小は重要ではありません。「一定」が重要です。
それはなぜかというと、
「一定状態を維持している時の機械は壊れずらい」
 からです。
 もちろん、エンジンの回転数等、すべて使用範囲内であることが必須条件ですが。

言葉だけではイメージしづらいと思いますので、2つの例を挙げてみましょう。

条件その1)
使用限界が10000回転のエンジンで、3000回転~5000回転の間で加減速を(ゆっくり)繰り返して1時間走る。
条件その2)
使用限界が10000回転のエンジンで、基本9000回転を維持して1時間走る
 方や、最高でも使用限界の50%までしか使わない。もう一方は常に使用限界の90%を使い続ける。ということですが、さぁ、この2つのうちどちらが壊れやすいでしょうか。

実は、壊れやすいのは「その1」のほうなのです。

 なぜでしょう?
 エンジンの回転が絶えず変動する ということは、
・機械的に、プラスとマイナスの負荷が発生(変化する)
・潤滑系(OIL)の流量が変化する
・冷却系(LLC)の流量が変化する
 と言う状態の繰り返しであるといえます。
 したがって、
・加速時(回転上昇時)には一瞬だけ、潤滑系、冷却系のどちらも不足気味になりがち
・可減速時には可減速量に応じた負荷が発生する(正負のどちらか必ず)
 の状況とを繰り返すことを意味します。

 

 逆に、高回転では有るが、回転が一定であると言うことは、前述の部分が
・走行中の全域でほぼ一定の状態で変化がない
 と言うことになります。「変化がない(一定)」と言うことは、使用範囲内の回転数で稼動するエンジンとして、潤滑不足/冷却不足が発生しないのは自明の理です。

負荷の変化は金属疲労等の部品の寿命に関係しますし、潤滑系・冷却系の不足はオーバーヒートや部品の損耗(磨耗)につながります。

 そういったことをできるだけ回避することで「壊れる」と言う事象を回避しようと言うことです。
 実際に、「壊れた」時の状況を聞くと、加速時とかブレーキング(減速)時が圧倒的に多く、それに比べ、巡航時にはそれほど多くないようです。
 とはいえ、定常状態でも、何らかの形での潤滑不良(たとえば、回転部への異物の進入)とかがあれば壊れることはあるのですが、そういった原因(きっかけ)になりがちなことでもあるので、
・できる限り定常状態を維持しつつ、常に車両の状態変化に気を配る
・不要なシフトチェンジを減らす
・大きなアクセルのON/OFF操作を減らす(巡航中は必要範囲でやんわりゆっくりと)
・ブレーキ使用回数を減らす(減速回数が少なくて済む速度で走行する)
 ことが重要です。
 結局は使用者の感覚がものを言うともいえますので、車両のちょっとした、音、振動、温度 の変化 には注意しましょう。
 もしも、「なんとなく」でもかまわないので、おかしいなと思ったら、万一に備え、後続車に注意を払いつつ、 ゆっくりとペースを落とし ながら、場合によっては停車し、問題箇所を特定 もしくは、問題なかったことを確認し、状況に応じた対処をしましょう。無理は禁物です。
 一定回転(負荷)走行は、ついでに燃費も良くなるおまけつきですよ。(笑)

 

■余談ですが

自分は以前、ツーリングの帰り道での高速道路走行時、休憩後にSAから出発した直後の本線合流時に、突然「3速にスタック(変速が不可能になる)」というトラブルに見舞われたことがありました。

 幸いオーバーレブさせることなく70km/h走行が可能であったため、そのまま200kmほど走行させての帰宅後に修理依頼した という結果でしたが、最終的に帰宅できたのは
・壊れたとすぐに判断できたこと
・壊れた部分(範囲)の特定ができたこと(原因はリターンスプリングの破損。=シフトできないだけ。)
・走行続行可能と判断できたこと (90%以上が変速&クラッチ不要な高速道路巡航区間。3速だけでも発進・走行ともに可能。)
 と言った要因によるものです。
 スプリングの破損は事前に予測できなかったとはいえ、最終的にほかの部分を壊さないまま走行できると判断できたことで、最悪の事態(レスキュー要請)だけは免れたわけです。(さすがに2速スタックだったら厳しかったかも)
 とはいえ、こんなに偉そうなこと書いている自分ですが、一回だけ、壊れていないけど動けなくなった(後述) こともありました。あれが今のところ唯一の失態です。(電装系改修のきっかけになった事件でもあります)
まぁ、それがあったから「より気にする様になった」ともいえますね。
「壊れていないけど動けなくなったて」とは
 ツーリングイベントの際に、事前に20km以上走行直後に「なぜか」再始動しなくなったが、その後、エンジンが冷えたことだけでバッテリ再チャージなしでも何事もなかったように始動した といった事件のこと。
その日は参加者が一人だったこともあり、「その方のお宅訪問」に予定変更となってしまいました。(その節は申し訳ありませんでした。)

■最後に

ソロツーリングの場合は特に「自力で帰宅」できることが必須条件ともいえるので、できるだけ壊さないようにすることにはつねに気を配りたいものですね。

 書いてる自分も、立派な(?)旧車ユーザー。
なので、常に明日はわが身と言った心境です。
 皆様もご注意を。

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